バンクリーグはコロナ以降の新しいレースの形になるか
めちゃくちゃ久しぶりのブログ更新*1になりました!!
今年は東京五輪だなんだで慌ただしくなるのかと思いきや、蓋を開けてみればコロナウイルスのせいでレースはほとんど中止に。緊急事態宣言が解除され少し経った今でも、ジャンル問わず大規模な催しは、ほとんど中止や延期になり開催されていません。
そんな中、開幕が遅れていたJプロツアーは、群馬CSCで開催される7月23日からのレース(3日間)を無観客で行うことが発表されました。
【東日本ロードクラシック群馬大会開催のお知らせ】7/23〜25の3日間にわたり、Jプロツアーを開催いたします。詳しくはJBCFサイトをご覧ください。https://t.co/QS6XObwHww
— 【Jプロツアー公式】J PROTOUR (@J_PROTOUR) 2020年6月23日
無観客ではありますが、少しずつレース開催へ向けて動き出したのは、サイクルロードレースファンとしてとても嬉しいです。ですが、昨年までのようなレースが通常通り開催されるようになるのは、やはり時間がかかるのではないでしょうか。
Zwiftレースもいいけど、やっぱり生でレース観戦したい~~~~!!!!!
そんな訳で今回注目したのが、「BANK LEAGUE(バンクリーグ)」です。
BANK LEAGUEとは国内のサイクルスポーツを盛り上げるべく立ち上げられた、日本初のトラックレース対抗戦。
国内の競輪場を舞台に、日本のトップレベルのロードレースチームが集結し、バンクリーグのために考案されたルールでチームごとに順位を競い合う。BANK LEAGUE公式HPより引用
バンクリーグ2019ダイジェスト! | 一般財団法人 日本サイクルスポーツ振興会
※バンクリーグって何?という方は上記のリンクからレースダイジェストをご覧ください。
新しい自転車レースの形として本格的に始動したバンクリーグですが、私も昨年開催された4ラウンド*2のうち、名古屋・広島・宇都宮の3レースを観戦しました。
宇都宮ラウンドの模様が、NHKの「チャリダー」で取り上げられたこともあるため、番組内で目にされた方もいるのではないでしょうか?
まずは簡単に、私が思う「バンクリーグが良いと思う点」を挙げてみたいと思います。
- 1レース最大8人までの出走なので、過剰な密が防げる。
- スピーディーなレース展開。
- 観戦する際にチケットが必要である。
- 夜でも開催できる。
- 会場である競輪場が比較的各地域に存在する。
他にも細かい点を探せば色々あると思いますが、ざっと思いつくのはこんな感じでしょうか?*3とりあえず順番に補足していきますね。
①1レース最大8人までの出走なので、過剰な密が防げる。
サイクルロードレースの出走人数ですが、Jプロツアーだけで見てみても、1レースにつき平均して約90人*4ほどになります。長いレースは集団で走ることも多く、それだけで「密です!」と百合子ボイスが聞こえてきそうな状態に…。
\そこで、バンクリーグです/
バンクリーグは1チーム3~4名で構成され、同時にバンクを走れるのは2チームまでなので、1レースにおける選手の数はMAXでも8人まで。少人数でコンパクトなレースが可能となります。
②スピーディーなレース展開。
長丁場のレース観戦であるあるなのが所謂「中だるみ」というやつです。選手が真剣に走っているのは分かっている…分かっているんだけれども、観戦者目線からすると動きのないレースには不満が残りがち。
\そこで、バンクリーグです/
レースはバンクリーグオリジナルルールの「3ポイントゲーム」を採用。
3周目以降の奇数周がポイント周回となり、1位通過した選手にポイントが付与され、先に3点先取したチームが勝ちというルール。
400m*5のバンクを最小で7周回、最大11周回し、1レースにつきかかる時間は約15分程のスピーディーなレース展開。もちろん、レースに勝つには戦略が必要不可欠で、ロードレースのような駆け引きも健在するので短い時間でも見応えは十分です。
③観戦する際にチケットが必要である。
公道で開催される事の多いサイクルロードレースは、基本的に観客から観戦料や入場料を取ることをしていません。レースによっては、ゴール前などに有料席を設けたりしていますが、それも一部であり、大半のレースは無料で観戦可能なスポーツです。そこがロードレース観戦におけるメリットですが、収益と言う点においてはデメリットでもあると思います。
\そこで、バンクリーグです/
バンクリーグは、スタジアムスポーツのように観戦の際には有料のチケットが必要となります。
昨年はVIP席が4800円、一般席(自由席)が1800円でした。
※会員登録無料のファンクラブに入会すると、会員価格でチケット購入できるのでおススメです。
チケット制にするのは観戦料を取れると言うのも大きなメリットですが、チケットを本人名義にして、自由席でなく座席を固定(指定席)にすれば、レース中の観客移動も制限でき、コロナ禍において行政が求める「大会会場にいる全ての人の健康状態や移動経路を把握できるように」という指針にもある程度対応できるのではないのでしょうか。
公益財団法人スポーツ安全協会 イベント・大会主催者のためのワンポイントアドバイス
④夜でも開催できる。
サイクルロードレースのスタート時間ですが、レース自体が長丁場いうこともあり、朝~昼頃が多いと思います。ナイトレースも開催されているようですが、大抵のレースは陽が落ちる前までに終わるものがほとんどかと思います。
\そこで、バンクリーグです/
バンクリーグはすべてが競輪場内で完結するので、ナイター開催可能な設備がある競輪場であれば昼の時間帯のみでなく、夜のレースも開催することができます。昨年4戦あったバンクリーグのうち、3戦(名古屋・松阪・宇都宮)は18:00からのナイトレースでした。
夜のレースが可能ならば、「土日や祝日の昼間の時間帯」と言う事に囚われることなく、平日の仕事帰りにふらっとバンクリーグ観戦なんて日も近い将来可能なのでは?
⑤会場である競輪場が比較的各地域に存在する。
Jプロツアーの開催地は、北関東方面に集中しています。昨年は開催された19レースのうち 9レースが北関東*6での開催でした。
過去のエントリでも少し話題にしましたが、Jプロツアーは日本の三大都市圏である名古屋や大阪でのレースはほとんど開催されていません。
\そこで、バンクリーグです/
バンクリーグの主会場である競輪場ですが、北は函館から南は熊本まで、比較的各地域に施設が存在しています。
2の項目でも触れましたがレース自体が競輪場のみで完結するため、公道を使用するレースと比較すれば運営の負担も少なく済むのでは?各競輪場によって規則や制限などがあると思いますが、上手く競輪場側と調整出来れば色々な地域でバンクリーグを楽しむことが出来ると思っています。
バンクリーグに関しては各自転車メディア様も昨年の様子などを記事にしているので、興味を持たれた方はご覧ください。
見解に関してはすべて素人目線なので、詳しい方が掘り下げれば他にも様々な意見が出てくると思います。コロナウイルスにより、レースだけだなく今まで通りの生活が制限されているからこそ、新たな視点で自転車レースについて考える方も増えるのではないでしょうか。
ちなみにまだ確定ではありませんが、バンクリーグは8月と11月に名古屋と宇都宮でそれぞれ開催が予定されています。*7
バンクリーグというレースが、これからどう進化していくのか私も楽しみにしています。